テレビで見た

技術こそが・・・

『奇跡のレッスン』(Eテレ)先週の放送は「雪に挑めば “答え”が見つかる スキー 前編」。
最強コーチは、フランスのアニー・ファモーズ。彼女はグルノーブルオリンピックの回転、大回転で2つのメダルを獲得した。
札幌五輪後に引退した後、子供にスキーを指導してきた。フランス政府から勲章を受けるほど、その業績は輝かしいものがある。

彼女の指導の大きな特徴は、細かい指導はしないこと。ちゃんとした環境を与えれば、子どもたちは、自分で滑り方を見つけていくという。
初心者の子供たちにまず身に着けてほしいことは、スキーの板に正しく乗れるようになること。まずはスキーを付けて歩くことから始める。特徴的なのは、この段階ではストックを持たせないこと。ストックとスキーの両方をいっぺんに操ることはこの段階では難易度が高いからだ。

①平地の短い距離を歩く。②ほんの少し長く歩く。③足を高く上げて歩く。④両足ジャンプで歩く。⑤途中でしゃがむ。
アニーのメニューは次々と繰り出されて子供たちは飽きることが無い。
次は曲がる練習だ。しかしアニーはコースを示すだけで、どうすればいいかを教えない。

子供たちがコースをうまく滑れなくても、2回も滑れば別のコースに取り組ませる。子供たちは失敗をしながらも少しずつ、曲がれるようになってくる。と、いうよりも、歩くことさえおぼつかなかった子供たちが、既にほとんど転ぶことなく、なだらかな斜面を滑っていることに驚く。

スキーの板への正しい乗り方。前傾姿勢。片足ターン。
こうした基礎技術がいつのまにか身についているのだ。
曲がることができるようになった女の子が言う。
「なんでできるようになったかわからない。(先生に)なんて言われたんだろう?」
「右足に力を入れると左に曲がって、左足に力を入れると右に曲がる。自分で気づいた。」男の子が胸を張る。

子供たちがコースをうまく滑れなくても、2回も滑れば別のコースに取り組ませる。
1日4時間、前半の3日間だけで、200メートルもの距離を曲がりながら滑り降りてくることができるようになっている。

アニーの指導法には確かな技術がある。1万人以上の子供たちを指導する中で獲得した方法論は、具体的な成果として目の前に提示されるのだ。
これほどの説得力はないだろう。 教育は技術! 現役教師にはぜひ見てもらいたい番組だ。