ちょっと真面目な話

一極集中ったって

がっかりした。
NHKの『首都直下地震ウィーク』最終日は、「災害に耐える社会」。来るべき災害に対しての処方箋を提示する回とあって、少しは期待して見た。

しかし、その内容はやらないよりはやった方がまし程度のものばかりだった。
火災による被害を減らすための事例としては、下町の町会が自主的な話し合いを通じて道路の拡幅を実施し、消防車が消火活動ができる場所まで入れるようにした件を取り上げていた。
しかし、消防車が通れる道路幅を実現したからといって、火災が防げるわけではない。こんな事例を取り上げなければならないほどのネタ不足に、残念感ばかりが際立った。

後半、小野文恵アナが「4文字のキーワード」と、勿体をつけたのちに放ったキーワードは【一極集中】。
東京一極集中の解消こそが、災害の最小化への決め手だというわけだ。

取り上げられた事例はある生命保険会社。東京のほかに、札幌にも一部の本社機能を持たせる2本社制を実施して、万一に備えているという。
これもああそうですか、こんな企業もあるのね、といった感想は持ったが、何か決め手とするにはいかにも弱い。

「(視聴者の方は)そんならまずNHKからお先に動けばいいじゃない、とおっしゃっていると思うんですが・・・。そんなことを言っているうちに地震がやってきてしまうかもしれないんですよ」と、 小野アナは 予防線を張ったつもりだろう。
しかしまさに、地震が来てしまう前にどうするかという番組を1週間、続けてきたのはそっちだろうと、思わずツッコみを入れたくなる。

「お先にお先にではなく、やれるところからやっていけばいい。」
でも、NHK自らは結局やる気がない、ということだけが印象に残って、番組は終わった。

一極集中を解消すれば、地方分散型の社会になる。人口激減時代の処方箋の一つは「選択と集中」であると、 NHKの別の口では言っていたのではなかったか。

祭りは終わった。1週間ぶっ続けの大騒ぎも、1週間後、1か月後には皆の記憶から薄れ、いつものように忘れ去られていく。

「遅かれ早かれ人は死ぬ。しょせん、100%防ぐことなどは無理な相談です。無駄な抵抗はやめて、腹をくくって毎日を楽しみましょう。」
使い古された(昨日も書いた)この言葉で、陳腐に締めくくるしかないのだ。