ちょっと真面目な話

血圧と塩と海

血圧を測っている。
起きてからすぐと、寝る前の2回。もう2年ほど続けている。

血圧を測るようになって気づいたことがある。
お酒を飲んだ後に測ると血圧は低い。ただし、翌朝の血圧は平均よりも高くなる。
カレーだとか麻婆豆腐とか塩分量がやたらと高い食品を食べた後も血圧は跳ね上がる。

人間との付き合いが、高々4000年程度である酒が、人体になじんでいないのは当然であるとして、さて、塩である。

塩というのは、植物性食品にも動物性食品にも属さない、唯一の食品だそうだ。
生物の起源が海そのものにあり、進化の過程においても、大部分を海の中で暮らしてきた生物にとって、塩が特別、重要な存在であることは当然だろう。

人間の体液に塩分が含まれているのも、理解できる。人類に限らず、およそ生物はすべて、その源泉を海としている以上、その気配を完全に消し去ることなどできないからだ。

だからこその疑問が、ある。
人間の体液の適性塩分濃度というのは、なぜ、海水の3.5%よりもはるかに薄く、0.85%とデリケートにコントロールされているのだろう。
塩分の少しばかりの摂りすぎが、健康に重篤な影響を及ぼすのはなぜなのだろう。

40億年前の原始海水は、そもそも塩などなく、炭酸水のようで少し酸っぱかったらしい。脊椎動物が誕生したカンブリア紀頃の海水濃度ですら、今の3分の1程度だった。
つまり、その当時の海水の塩分濃度こそが、我々の体液における塩分濃度と等しかったということなのだ。
なるほどね。

「塩梅』とはよく言ったものである。
人間の体液の味は、はるか昔の、しょっぱくて酸っぱかった、母なる海の味なのだ。