グルメ

ラーメンの味

昨夜、ラーメンを食べた。
『寿製麺 よしかわ 西台駅前店』  。先日、食べログの評価が高いので初めて訪問して、えらく感激したので、近くに用があったこともあり、再訪した。

注文したのも前回と同じ、煮干そば白醤油といわし丼。着丼する屋、期待を込めてスープをひとすすり。
「あれっ。なんか違う。薄いぞ。」
前回食べたときに口上にふわっと広がった煮干しの香りがほとんど感じられない。
もちろん、おいしいのはおいしいだが、スープの出汁が薄く感じられてわくわくしてこないのである。閉店時間も迫っていたし、ひょっとすると本来のスープを薄めて使用したのかも・・・。

自分の舌で感じた印象は以上である。
が、自分の店をいくつもつぶしてきた序の口経営者は、自分の感覚を信用していない。

サラリーマン時代に似たような経験をしたことがある。
ある日の昼時、武蔵小金井駅近くの小さなラーメン屋に入った。カウンター数席で、年配のおばちゃんが一人で切り盛りしていた。一口すすったスープは、滋味豊かな味を口中に広げ、そのまますーっと喉から食道をゆっくり温めてくれた。
「う、うまい!」感激した自分は最後の一滴までスープを飲み干すと、大満足で店を出た。

翌週。またそのラーメンがどうしても食べたくなり、仕事をさぼって武蔵小金井へ行き、再びラーメン屋を訪ねた。
お待ちかねのラーメンが着丼する屋、スープをひとすすり。
「あれっ、薄い。」
そこには何の特徴もない昔ながらのしなそば風のラーメンがあった。

はっと気が付いた。
前回は、前の日に大酒を飲んで二日酔いの体調だったことに。味が変わったわけではない。自分のコンディションの方が前回と違っていたので、感覚がずれていたのだ。

味覚というのは厄介だ。
視覚や聴覚とは違って、写真に収めたり温度を測ったりするように定着するすべがない。自分の味覚の物差しは目盛りが日によって伸び縮みしてしまうからだ。

今回の『寿製麺 よしかわ』のラーメンスープも、薄かった可能性よりも、自分の舌が間違っていた可能性の方がよほど高いに違いない。

お酒を飲んでも、甘口か辛口かもわからない味音痴の自分が言うのだから、間違いないのだ!