大相撲

祝!勝ち越し

その日にあったことを書くのが日記であるから、何日も前にあったことを記載するのは興ざめかもしれないが、なあに、序の口日記はそんなことは気にしない。

2日前、20日(水)の出来事について書く。
大相撲九州場所11日目、口開けは刃力と千代剣の一戦。10日のブログ「刃力の馬力」で記載したあの刃力 が勝ち越しをかけた相撲である。
幕下以下では相星同士で割を組むので、相手の千代剣も勝てば勝ち越しである。千代剣は先場所序の口デビューを果たしたばかりの16歳。記念すべき初の勝ち越しとなる。何としても勝ちたいところだろう。

千代剣は167センチ77キロと小兵力士である。前進力に定評のある大先輩刃力の圧力にひるんだのか、立会いで大きく左に変わり、上手を探りに行った。刃力は素早く反応すると浅くもろ差しに組み止める。あとは落ち着いて前へ前へと千代剣を押し込み、そのまま押し出した。

行事軍配を受けたその刹那、刃力は一瞬空を仰ぎ、目をしばたたかせると、大きく息を、ひとつついた。股関節が変形しているせいで蹲踞ができない刃力は、中腰のまま勝ち名乗りを受けると、よたよたと土俵を折りた。花道で土俵を振り返って深々と一礼し、胸を張って引き上げていった。

刃力にとって、勝ち越しは平成28年5月場所に序2段東35枚目のとき以来のことで、実に3年6か月振りのことある。
勝ったとわかって空を見上げたその刹那、刃力の胸を去来したのはいかなる思いだったことか。
自分も胸が熱くなり、ちょっと泣いた。

刃力は来場所、晴れて序の口を卒業する。
さらに前進力に磨きをかけて、自己最高位を更新するよう精進してほしい。